2023.08.14
ご無沙汰しております。また1年ぶりの投稿です。
この1年で父は、良くも悪くも徐々に落ち着きました。
良い点は、家族やヘルパーさんの毎日の訪問で安定した毎日を送れており、父もそれに慣れ
家でマイペースに穏やかに過ごせています。先日父に、今幸せ?と聞きてみたところ、
『幸せ、恵まれてると思う、このまま長く続いたらいいと思ってる。』と言ってくれました。
また、今年は猛暑もあってかエアコンを消してしまう事がなくなりました。
リモコンを触ってとんでもない温度にしていることはありますが、微弱でもエアコンがついているお陰で
食欲もあり体重も維持でき、父本人も『身体はどこも悪くない。』と自慢げです。
猛暑の中、エアコンをつけずに過ごしてしまうご高齢者は多いと思います。
脱水症状は命にも関わることですので、この点は、支援者が揃って、ご本人に合った方法を工夫し、
適温を維持できるよう促していく必要があります。
安定した生活を送っている父ですが、被害妄想は増えたり減ったりを繰り返しています。
父の話を根気強く聞いていると、原因は大抵検討がつき、一人暮らしになっても、歳をとっても、
生きていくうえで対人関係の悩みつきもので、原因のない被害妄想はないのだと感じます。
笑ってはいけないことですが、最近父は、テレビの中の人はこちら側の自分が見えていて、
話しかけてくると思っています。
日常的にテレビに返事をしますし、時にはテレビの前でビシッと気をつけをして、
私が話しかけると『しーっ、今言ーてはるところやから。』と怒られたこともありました(;^ω^)
私にとってはとてもかわいらしい症状なのですが、父は一日中テレビをつけているので
しんどくないか気になり、テレビの人が話しかけてくることはしんどくないの?と聞いたところ
『はずかしい。』とはにかんだ笑顔で答えてくれたので、これはもう少し見守ることにしました。
マイペースで過ごせているとは言っても、今の生活では外にでる機会が少ないので、
合うデイサービスがないかいくつか体験してみました。
しかし、帰宅後の表情がまるでプラスチックの仮面をかぶったようになってしまい、
どうしても馴染めないことがよく分かったので、ひとまず諦めることにしました。
一人の時間が長いとやはりぼーっとしてしまい、会話がたどたどしくなることがあり、
数時間一緒に過ごしていると改善してきます。人との交わりや自分の役割って、人には本当に
大事なんだと思います。
幸い父は、ヘルパーさんには被害妄想がでず、逆に楽しい妄想がでて、それを笑顔で話してくれます。
なのでまだ暫くは、父が穏やかに過ごせるよう、家に来てもらう支援を受けながらやっていこうと
思っています。
そんな父ですが、この1年生活が落ち着くまでの間には、それなりに色々な珍事件がありました。
一番困ったのは、買い物の帰りに人の自転車を乗って帰ってくることが続いた事です。
自転車を家族で返しに行ったり、警察にも相談しました。このまま続いたらどうしようと思いましたが、
2~3週間でそれもしなくなり、買い物にもほとんどでなくなりました。
お金を取られているような気配も何度かありましたが、父の行動範囲が減るにつれ、
それもなくなってきたように感じます。
認知症の症状がどうでるかは人によってさまざまで、父に合わせてある程度先のことは想定していますが、
その反面、ある程度行き当たりばったりで、症状に合わせて父の気持ちを汲み取り、
臨機応変に対応してくことが必要だと痛感しています。
父には、色々なことを学ばせてもらい感謝です。
また投稿させていただきます。
猛暑続きますので、皆さまもどうかお身体ご自愛ください。
2022.07.01
こんにちは!
前回のブログから、1年がたったことに驚きました。
早いですね。忙しさにかまけている証拠、反省します。
さて、すっかり真夏のような暑さですがみなさん体調は崩されていませんか?
私は、背中の熱感がとれず暑さについていけていない感じです。
父はといいますと、エアコンをつけてもつけても消してしまう、というあるあるがおきています。
家に一人でいると動かないし、私たちとは体感温度が違うんだろうな、と感じます。
エアコンを消さないようにリモコンを隠したり、電池を抜いておこうか考えているところですが、父は身体が元気に動くので、リモコンが効かないと、エアコンのコンセントを抜いてしまうような気がしてまだ思案中です(‘;’)
夏場のエアコンを消してしまうあるあるも心配ですが、もう一つの心配は転倒です。
父は3か月周期くらいで転倒し、調子が悪くなります。
物忘れや被害妄想といった症状が強い時に転倒しているように感じ、転倒が原因なのか、症状が原因で転倒するのか分からないところです。
主治医に相談し、一時マックスの1日4錠になっていた内服薬を、ある転倒を期に3錠に減らすことになりました。4錠の時より、日中のぼーっとした感じが減っています。
その分活動量が増え、近所の方にやたらめったら会いに行き何かとご迷惑をおかけしたり、あちこちに電話をかけまくったりと人と関わることが多くなり、そのこと自体は良い事なのですが、関わった分被害妄想も増えます。なかなか難しいですね。
因みに父は、転倒したことは毎回、全く覚えていません。救急搬送されても覚えていません。また、被害妄想で酷く混乱した時のことも覚えていません。
転倒も痛い思いをしてかわいそうですが、被害妄想は本当に辛そうです。本人は本気で思っています。否定せず毎回初めて聞くようにとにかく傾聴しようと思うのですが、ついつい、人のせいにすると腹が立って否定してしまいます。いけませんね~(*ノωノ)
なんとか父の辛い時間を減らすために父に役割を持ってもらえないかと、ずっと飼いたかった犬を思いきって飼いました。
日中犬と過ごしてめんどうをみる、という役割を父なりに持てるかもしれない、犬は反応が分かりやすいのでうまくいくかもしれない、と思ったのです。
父の反応は期待通りで溺愛してくれています・・・が、私が帰宅すると、毎回犬にあげようと色々なものがお皿に盛ってあり、先日はお塩が大量に盛ってありました(; ・`д・´)
幸い食に興味のない犬なので何も食べませんが、犬と父2人きりでの長時間のお留守番は控えて、3~4時間くらいにしています。でも犬はとても良かったです、父の表情が無条件に和らぎます。
そんな父ですが、今日、初めてお試しのデイに行きました。どうか気に入ってくれたらいいと思ったのですが、
利用中に父から何度も電話があり、自分がおかれている状況が分からないのかとても不安そうでした。
具体的な気持ちを聞き出そうとしますが父はうまく言葉がでず、結局、昼過ぎにデイの方から電話があり、ずっと入口に立ち帰る帰ると言っているという事で、昼食後早めに帰らせていただきました。
帰宅した父に感想を聞きましたが、友達もいないしもう行きたくないようなことをしどろこどろで答えてくれました。父は人付き合いは得意だと思っていたのですが、それがイコールするわけではないのですね。
帰宅後の混乱は、なじみのヘルパーさんが訪問してくれたことですぐに落ち着きました。
そういえば、父はヘルパーさんに対しては全く被害妄想がでません。
ヘルパーさんにどう接しているか聞いてみたところ、父が被害妄想を話しても絶対に否定せず、それは大変でしたね、と受け入れて何度でも傾聴してくれているそうです。また、自分が何もできなくなったと発言しても、まだまだできています大丈夫、と絶対に父の存在を否定せず、父のペースに合わせてくれているそうです。ヘルパーさんには感謝しかありません。
疲れて帰った時は家族にはそれが難しい時もありますが、できるだけ家族みんなで、父に寄り添った対応をしていきたいと思います。
2021.06.25
こんにちわ、宮地です。
今日も父の事を書かせていただきます。
前回のブログから、色々な事がありました。
家族での服薬管理はうまくいっています。
交代で誰かが行くのですが、全員が薬の事をしようと勢ぞろいしてしまう事もありました(;^ω^)
薬の効き目は明確で、物忘れは治りませんが、ぼーっとしている事が減りました。
父の場合、やはり目立つのは被害妄想です。
例えば、30万円盗まれたから今から警察を呼ぼうと思う、と混乱しながら家族のあちこちに電話したり、
そのお金は家族の誰かが盗っているというような話になってしまったり、
時には人に貸しているような事を言う事もありました。
また、家族の誰かが怒っているとか、一言も口をきいてくれない、と言っている事もあります。
父本人は本気で思い落ち込んでいるので、見ているこちらはそれはそれはかわいそうになります。
電話は時間問わずかかってくるので、こちらの状況やコンディションによりカッとなる事もありますが、
そういう時はたいてい、父もよくない方向に進みますし、私も自己嫌悪で居ても立っても居られなくなります。
認知症介護の大変さは理解しているつもりでしたが、ここにきて実感しました。
なんとか安心してもらう為に、いつもうまくいくのは、本気で話を聞いて分かりやすく答える。
否定せず、したいようにしていいと、気持ちに響くように漠然とやさしく伝える、
という当たり前の方法です。父の気持ちを尊重して話します。
そうすると、混乱が治まったり忘れたりして、ニコニコしてくれます。
認知症の混乱や妄想にはそれなりに理由がある、という事は仕事がら知っていましたが、
確かにそう思います。
お金を盗られたというのは、お財布にお金が少なくなると始まる事が多い妄想です。
父の話をよく聞いていると、どうも誰かに何度か渡してしまったような気配もあり、
言う事も変わりますし忘れていますが、不安や不快な気持ちは残っていて、
それが物盗られに繋がったりするのだと感じます。
家族に盗られたと言い出すのも、私も含め子供たちの若いころの悪い行いが影響しているのでしょう。
家族の誰かが怒っている、ということについても、会話中に物忘れを指摘されたりするので
責められているような気持になっているのだと思います。きっと、劣等感もあるでしょう。
先日の受診で、軽い抗うつ剤がでました。
飲み始めて、少し被害妄想は減ったように思います。
父は幸いとても周りに恵まれています。
がんばって働き、家族を支えてくれた父には、これからはのんびりと笑顔で過ごしてほしいです。
できるだけ不安を取り除き、ニコニコと過ごしてもらえるよう寄り添い続けようと思います。
2021.04.27
こんにちわ。シンソエの宮地です。
不慣れですが、少しずつブログを更新したいと思います。よろしくお願いします。
専門職らしく、介護について書かせていただこうと思います。
私事ですが、昨年頃より、私も父の介護が始まりました。
父は今年77才です。現役時代はそれはそれは働き者の父で、大人になってみて、私は父を尊敬していました。
3年前に母が他界し、父は急に一人暮らしになりました。
母は、父には好きな事をいう少し強め女性でしたが、父は以前から、生まれ変わってももう一度母と一緒になりたいと言っていました。
車が大好きな父ですが、2年前の免許の更新で、認知機能検査に合格できませんでした。
病院で検査したところ海馬の萎縮が認められ、免許返納となりました。
車で孫の送り迎えをすることが生きがいのようになっていた父は相当ショックだったようで、孫に泣きながらこの話を打ち明けたようです。
当時病院では飲み薬が処方されましたが、服薬管理がうまくいかないまま、1年ほどはさほど変わりなく過ごしていました。
しかし昨年頃より、日常生活に支障がでてきました。
短期記憶の欠落は想定内にありましたが、目立った症状は被害妄想でした。
元々優しすぎたり人に気を遣い過ぎる性格でしたので、それが裏目にでた、という印象でした。
例えば、家族で楽しく食事した後、急に、自分がいらない事を言ってしまい孫を怒らせ、
孫がずっと自分をにらんでいた、と酷く落ち込んだり、誰かが家に入って物やお金を盗っていく、
町内会の役がうまくできないから家にいれなくなるかもしれない、というような不穏な発言が日常的にでてきました。
不安からか、家族に何度も何度も電話をし、とんでもない電話代になる事もありました(今はかけ放題にしたので安心です)。
認知症って、忘れるから楽かと思われがちですが、父の症状を目の当たりにし、本人はとてもとても不安で辛いんだな、と実感しました。
私も働き盛りですので、ずっと一緒に過ごす事はできませんが、一緒に通院し、処方された貼薬を家族で交代して毎日貼り替えに行くことから始めています。
それでも父の被害妄想や不安は治まりませんが、父の認知症に、私はできる限り寄り添いたいと思います。
また色々なエピソードや私の気づきなど、あげさせていただきます(^^ゞ